フォトサイエンス化学図録の使い方と評判【塾講師が解説】受験勉強での活かし方

フォトサイエンス化学図録の使い方と評判【塾講師が解説】受験勉強での活かし方

改訂版 視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録

化学の「なぜ?」が解決しない受験生へ

化学を勉強していて、こんな経験はないだろうか。

「教科書を読んでも、反応のイメージが全然わかない」
「有機化合物の構造式を見ても、何がどうなっているのか頭に入ってこない」
「問題集を解いても、なぜその答えになるのかが理解できない」

化学は暗記教科だと思っている受験生が多い。でも実際は違う。化学は「見えない世界を理解する教科」だ。原子・分子レベルの話を、目に見えない状態で理解しようとするから難しく感じる。

そこで役に立つのがフォトサイエンス化学図録だ。

この記事では、塾講師として化学を指導してきた私が、フォトサイエンス化学図録の特徴・使い方・どんな受験生に向いているかを徹底的に解説する。


この本の概要

項目 内容
書名 改訂版 視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録
出版社 数研出版
対象 高校生全般・大学受験生
特徴 カラー写真・図解で化学現象を視覚的に解説
価格 1,320円前後

学校で配られる資料集と似た立ち位置だが、フォトサイエンスは受験勉強でも使いやすい設計になっている点が大きな違いだ。単なる資料の羅列ではなく、概念の理解を助ける図解と写真が豊富に収録されている。


どんな人に向いているか / 向いていないか

向いている人 向いていない人
化学反応のイメージが掴めない 計算問題の演習量を増やしたい
有機化合物の構造が覚えられない 問題を解きながら覚えたい
無機化学の暗記が苦手 基礎的な知識がまだ入っていない
視覚的に理解したほうが記憶に残る 薄い本で要点だけ確認したい
理解はできているが知識が散らばっている

一言でまとめると、「理解を深めたい・整理したい受験生」に向いている。問題演習を増やしたい受験生には向かない。


フォトサイエンス化学図録の5つの特徴

① カラー写真が圧倒的に多い

フォトサイエンスの最大の強みは、実際の化学反応・物質・実験装置がカラー写真で掲載されていることだ。

たとえば炎色反応。「リチウムは赤、ナトリウムは黄色、カリウムは紫」と文字で覚えようとしても、なかなか定着しない。でも実際の炎の写真を見ながら確認すると、記憶に残りやすい。

化学式や記号だけで学習していると、実際の物質のイメージが全く結びつかないことが多い。この本はそのギャップを埋めてくれる。

② 反応機構・プロセスが図解でわかりやすい

化学反応は「前の状態」と「後の状態」だけ覚えても、なぜその反応が起きるのかが理解できない。

フォトサイエンスは反応のプロセスを図解で示している。特に有機化学の反応機構や、酸化還元反応のイオンの動きなど、「途中で何が起きているか」が視覚的に追いやすい。

問題集を解いていて「なぜこうなるのか」と詰まったとき、この本を開いて図解を確認すると理解が進むことが多い。

③ 無機化学の整理に最適

無機化学は覚えることが多く、混乱しやすい分野だ。各元素・化合物の性質、製法、反応——これらをバラバラに覚えようとしても定着しない。

フォトサイエンスは無機化学の内容が系統立てて整理されており、関連する内容をまとめて確認できる。「この元素はこういう特徴があって、こういう反応をする」という全体像が掴みやすい。

④ 化学史・実験の背景が入っている

入試では化学史の知識が問われることがある。「誰がどの法則を発見したか」「この実験の意義は何か」といった背景知識だ。

フォトサイエンスには化学史・実験の背景も収録されている。単純な暗記ではなく、「この発見がなぜ重要だったのか」という文脈で覚えられるため、記憶に定着しやすい。

⑤ 日常生活との結びつきが豊富

化学が「身近なものと全く結びつかない抽象的な学問」に感じている受験生は多い。

フォトサイエンスは、化学の知識が日常生活でどう使われているかを具体的に示している。「なぜ鉄は錆びるのか」「なぜ漂白剤は色を落とせるのか」——こういった問いへの答えが、化学の知識と結びついて解説されている。

理解が深まると、問題の文章を読んだときに「ああ、あれのことか」とイメージが浮かびやすくなる。


受験勉強での正しい使い方

フォトサイエンスは「メインの参考書」ではなく「理解を深めるサブ教材」として使うのが正しい。

基本的な使い方:「詰まったら開く」

問題集や参考書を勉強していて、理解できない部分が出てきたとき、フォトサイエンスを開いて該当箇所の図解・写真を確認する。

「どうしてこの反応が起きるんだろう」→フォトサイエンスで反応のプロセスを確認→理解が深まる→問題に戻る

この流れが最も効果的な使い方だ。

使うタイミング:分野別

分野 フォトサイエンスの使い方
理論化学 反応の仕組みを図解で確認。特に電池・電気分解・平衡
無機化学 元素ごとの特徴・反応を系統的に整理するために参照
有機化学 官能基・反応機構の図解を確認。構造式の立体イメージ
化学史 入試で出る化学史の基本事項を確認

週間スケジュールの例(化学を本格的に勉強し始めた高3の場合)

タイミング やること
授業・参考書で学んだ直後 関連する箇所をフォトサイエンスで視覚的に確認(5〜10分)
問題集で詰まったとき 詰まった箇所の図解・写真を確認して理解を深める
無機化学の暗記をするとき フォトサイエンスで系統を確認しながら暗記する
模試・テスト前 苦手分野の図解を見返して知識を整理する

「毎日開く」必要はない。「必要なときに開く」というスタイルで十分機能する。


他の化学図録との比較

化学図録の定番と比較する。

項目 フォトサイエンス 化学図録(数研・東書等) 化学手帳
写真の豊富さ
受験対応度 △(学校教材向け)
携帯性 △(大判が多い)
価格 ○(1,320円) △(学校配布)
日常生活との結びつき

学校で配布される化学図録は授業に沿った構成で、受験勉強で使いにくい部分もある。フォトサイエンスは受験に必要な内容に絞って整理されており、独学でも使いやすいのが強みだ。


よくある質問Q&A

Q:学校で化学図録をもらっているが、フォトサイエンスも買う必要があるか?
A:学校の図録で十分な場合もある。まず学校の図録を使ってみて、「わかりにくい」「写真が少ない」と感じたら買い替えを検討しよう。フォトサイエンスは受験生の使いやすさを意識した設計になっているため、学校の図録との使いやすさの差を感じる受験生は多い。

Q:いつ買えばいいか?高1・高2でも使える?
A:高1・高2から持っておくと、化学の授業理解が深まるのでおすすめだ。授業で習った内容をフォトサイエンスで視覚的に確認する習慣をつけると、高3になったときの復習が楽になる。高3から始めても十分使えるが、早いほど活きる。

Q:化学が得意な受験生には必要ないか?
A:化学が得意でも、難関大学を目指すなら持っておいて損はない。難関大の化学では、単純な計算・暗記だけでなく「なぜそうなるか」の理解が問われる問題が出る。フォトサイエンスで深い理解を補強できる。

Q:問題集と並行して使えるか?
A:並行して使うのが最も効果的だ。問題集を解く→詰まる→フォトサイエンスで確認→理解が深まる→問題集に戻る、というサイクルが理想的。メインは問題集で、フォトサイエンスはあくまでサブ教材として使う。

Q:共通テストだけなら必要か?
A:共通テストのみなら優先度は低い。共通テスト化学は計算と基本的な知識が中心で、深い理解よりも素早い処理能力が求められる。ただし「なぜその答えになるか」が理解できていると安定して高得点を取りやすいため、苦手な分野だけでも確認する価値はある。


まとめ

化学で「なぜ?」が解決しない受験生に、フォトサイエンス化学図録は強い味方になる。

  • カラー写真で化学現象が視覚的にわかる
  • 図解で反応プロセスが追える
  • 無機化学の整理に最適
  • 問題集のサブ教材として「詰まったら開く」使い方が最も効果的

化学は「見えない世界を理解する教科」だ。その理解を助けてくれる一冊として、持っておいて損はない。

改訂版 視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録


化学の勉強法や参考書について質問があればコメント欄で教えてください。

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